「塾」だけでもダメ
大学に受かるために勉強しているなら、学校に行かなくても塾にだけ通っていればいいという人がいます。
確かに、受験勉強をすることだけに関して言えばそうなのかもしれません。
しかし、学校にはもっと別のところに存在意義があり、こどもたちにとっても受験勉強以外のことを学ぶ必要はおおいにあります。
学校が学校の本分を全うし、塾は塾の本分を全うし、両方の教育を受けることで子どもたちの人間の幅が広がる。
そして、大いなる夢や理想を追い求めながら、目の前の現実的な目標も同時にクリアしなければならないということを学ぶ。
それが、誰が意図したわけでもなく、自然発生的に形成された、日本のユニークな教育システムです。
「塾に行っているから学校には行かなくていい」という理屈は成り立ちません。
塾に通い始めると、つい塾での勉強が優先になり、学校生活がおろそかになるということがあるかもしれません。
しかし、それはやはり好ましくありません。
学校と塾の両立があってこそ、理想の教育をうけることができるのです。
学校と塾、それぞれのもつ役割を、学校の教師、塾の講師、保護者のそれぞれが理解し、子どもに言って聞かせるべきなのです。